はじめに:見せる収納って、実は難しくない!
お店のようにおしゃれな棚や、すっきり整ったキッチンに憧れる方は多いのではないでしょうか。
ですが「見せる収納=上級者向け」というイメージから、なかなか取り入れられないという声もよく聞きます。
じつは、見せる収納には特別なセンスや高価なインテリアアイテムは必要ありません。
ちょっとした配置のルールや色の使い方を知っておくだけで、誰でも簡単に“おしゃれでごちゃつかない”空間を作ることができます。
この記事では、初心者の方にも取り入れやすい見せる収納の基本ルールと、暮らしに合ったアレンジのコツをご紹介します。
見せる収納と隠す収納のちがいを知ろう
収納には2つのスタイルがある
収納には大きく分けて、「隠す収納」と「見せる収納」の2つの考え方があります。
前者は扉や箱を使って中身を見えなくする方法で、見た目をすっきりさせるのに効果的。
一方で、後者の「見せる収納」は中身をあえて見せることで、暮らしの一部を飾るように楽しむスタイルです。
見せる収納のメリットは、すぐに使える状態にしておけることと、空間そのものをおしゃれに演出できること。
特に、頻繁に使うアイテムは“隠すより見せたほうが便利”というケースもあります。
ごちゃついて見える理由とは
見せる収納が失敗しやすいのは、色や大きさ、並べ方に統一感がなくなることによって“雑多”に見えてしまうためです。
収納というより「モノがただ置かれている」印象になってしまうと、おしゃれさは半減してしまいます。
ここからは、「ごちゃつかずに見せる」ための基本ルールを具体的にご紹介していきます。
1. 配色ルールを決める
色数は3色までにしぼる
見せる収納の第一歩は、使う色をしぼること。
たとえば「白・木目・グリーン」といったように、ベースとなる色とアクセントになる色を3色までにまとめると、統一感のある空間になります。
小物やボトル、収納アイテムの色がバラバラだと、どうしても雑然として見えてしまいます。
買い足すときは色や素材に気を配るだけでも、見た目がぐっと整います。
トーンをそろえて“落ち着き”を出す
たとえば同じ赤でも、ワインレッドと蛍光ピンクでは印象がまったく違います。
色味(トーン)をそろえることで、多少カラフルでも落ち着いた印象に仕上がります。
「ナチュラル系ならベージュや木目でまとめる」「モノトーンならグレーや黒を中心に」など、テーマを決めておくと選びやすくなります。
2. “飾るもの”と“使うもの”を分けて考える
実用品にも見せ方の工夫を
食器や調味料、タオルなど、普段よく使うアイテムも見せる収納の対象になります。
ポイントは“使いやすさ”と“見た目”を両立させること。
例えば、色や形をそろえた瓶に調味料を詰め替えて棚に並べたり、白いタオルで統一して積んでおいたりするだけで、ぐっと整って見えます。
ディスプレイには“間”が大事
飾り棚に小物を並べるとき、ついぎっしり詰めてしまいがちですが、「空間(余白)」があると、目にやさしく見せることができます。
観葉植物やキャンドル、フォトフレームなどの小物は、置きすぎずにバランスよく。
ディスプレイの間に“抜け”をつくることで、洗練された印象に仕上がります。
3. 高さと奥行きを意識する配置術
高さにリズムをつける
アイテムをすべて同じ高さで並べると、どこか単調な印象になります。
高いもの・低いものを交互に配置することで、視線が自然に動き、動きのあるディスプレイになります。
たとえば「背の高い花瓶+中くらいの本+小さなキャンドル」など、段差をつけると自然なグラデーションが生まれます。
奥行きを活かして立体感を
棚やカウンターの奥までぎっしり詰めてしまうと、見た目に重たい印象になりがちです。
あえて奥を少し空けて、手前に低いものを配置すると、奥行きが生まれて軽やかに見えます。
「手前に使用頻度の高いもの」「奥に飾りやストック」など、使い勝手も考えながら並べると◎です。
4. 収納アイテムの「素材感」をそろえる
素材を意識するとまとまりやすい
見せる収納で意外と大切なのが「素材」。
プラスチック、木、アイアン、ガラス…それぞれ印象が大きく異なります。
同じ棚にいろいろな素材が混ざっていると、まとまりに欠けてしまいます。
ナチュラル系なら木やラタン、モダン系ならアイアンやスチールなど、統一感のある素材選びを心がけてみましょう。
“見せるための容器”を選ぼう
中身をそのまま置くのではなく、「見せてもきれいに見える容器」に移し替えるのもひとつの方法です。
たとえばキッチンなら、ガラス瓶やシンプルな保存容器などが便利です。
見せる収納とは、“見せることを前提に整える”という発想が大切なのです。
5. 見せすぎないのも「おしゃれ」のうち
抜け感のあるバランスを意識
全部を見せようとすると、どんなに工夫してもごちゃついて見えがちです。
おしゃれに見せるためには、あえて“見せない”部分もつくることが大事です。
たとえばオープン棚の一部に扉付きの収納を取り入れたり、目隠しできるカゴを使ったりすると、スッキリした印象を保つことができます。
まとめ:自分らしい「見せる収納」を楽しもう
見せる収納は、ただ物を並べるだけではなく、色・高さ・素材・配置のバランスを意識することで、格段におしゃれに見せることができます。
完璧を目指す必要はありません。
自分の暮らしに合った「見せたいモノ」と「見せたくないモノ」を見極め、気負わず楽しむことが大切です。
毎日目にする場所だからこそ、自分好みに整えることで気分もアップ。
ぜひ、今日から「見せる収納」にチャレンジしてみませんか?