はじめに:片付けは「できない」のではなく「知らない」だけ
「片付けが苦手で…」そう感じている人は、意外と多いものです。
でも実は、片付けができないのではなく、「正しい考え方を知らないだけ」ということも少なくありません。
たとえば、冷蔵庫の中身がごちゃごちゃしていたとしても、「賞味期限の近いものから前に置く」などのルールを知っていれば、自然と整っていきますよね。
本や動画で見かける収納テクニックは、見た目も美しく、つい真似したくなります。
でも、いざ自分でやってみようとすると、どこから手をつけていいのかわからず、結局手が止まってしまう…。 そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、片付け初心者でも無理なく実践できる「3つの基本的な考え方」をご紹介します。
テクニックよりもまず「考え方」を知ることが、整理整頓を続けるコツなんです。
考え方1:モノには「役割」と「期限」がある
役割を持たないモノは、居場所を失う
家の中にあるモノを、じっくり見回してみてください。
「これ、何のためにあるんだっけ?」と思うものが、意外と多いことに気づくはずです。
片付かない原因のひとつは、「役割が不明確なモノ」が多すぎること。
たとえば、「いつか使うかも」で取ってある空き瓶や紙袋など。
結局使わないまま、場所だけを占領している…なんてことも。
もう一度「これは今の自分にとって必要?」と問い直してみましょう。
使い道がすぐに浮かばないものは、役割を終えている可能性が高いです。
期限を決めると、手放しやすくなる
役割が明確になったら、次は「期限」を考えてみましょう。
1年使っていなければ処分、などのマイルールを作ると、判断がラクになります。
食べ物や化粧品には賞味期限や使用期限がありますよね。
それと同じように、「この服は去年一度も着なかった」「この雑誌はもう読まない」といったモノも、期限切れと考えていいのです。
たとえば、「引き出し1段分だけを1年ルールで整理してみる」と決めると、スモールステップで気軽に始められます。
役割と期限の視点を持つことで、モノへの迷いが減り、自然と片付けが進みます。
考え方2:「使う場所に置く」が片付けの基本
定位置は「使う頻度×使う場所」で決める
「片付かない…」と感じるとき、実はモノの置き場所が自分の行動に合っていないことが多いんです。
よく使うモノが遠い場所にあったり、取り出しにくい場所にしまってあると、戻すのが面倒になり、出しっぱなしになりがち。
そこで大切なのが、「使う場所にしまう」という考え方。
たとえば、ハサミは文房具入れではなく、使う場所の近くに置く方が使いやすい場合もあります。
これはキッチンでも活用できます。
たとえば、お弁当用の小さなタッパーやおかずカップは、冷蔵庫ではなく弁当作りに使う台所の引き出しに置いた方が、朝の準備がスムーズになります。
生活動線を意識すれば、自然に片付く
「動線」とは、家の中を移動する時の流れのことです。
朝起きてから寝るまで、自分がどう動いているかを思い出してみてください。
動線上によく使うモノを配置すれば、出し入れがラクになり、片付けもスムーズになります。
たとえば、玄関にカゴを置いてマスクや鍵をまとめておく、キッチンにはよく使う調味料を手元に置く。
また、洗面所のドライヤーやブラシを吊るして収納するだけでも、毎日の支度がスピードアップします。
このように「動線に合った配置」は、家事のストレスも減らしてくれる、実はとても重要なポイントなのです。
考え方3:「完璧」を目指さず、気づいた時に直す
一気にやろうとしない
片付けをしようとすると、つい「今日は全部やるぞ!」と意気込んでしまいがち。
でも、それは長続きしない片付け方の典型です。
最初から完璧を目指すよりも、「今日は引き出し1つ」「今日はリビングの一角だけ」といった小さな区切りで始めてみましょう。
短時間でも成果が見えると、「できた!」という実感が得られ、次につながりやすくなります。
SNSに「ビフォーアフター」を写真で残すのもおすすめです。
ちょっとした達成感が積み重なると、自然と継続につながっていきます。
「気になったらその場で直す」が習慣の第一歩
部屋が散らかる原因の多くは、「あとでやろう」と思って放置してしまうこと。
その場で5秒で戻せるなら、すぐに戻すクセをつけましょう。
たとえば、リモコンを使い終えたら定位置へ、靴下を脱いだら洗濯カゴへ。
このような小さな積み重ねが、部屋の状態を大きく左右します。
片付けとは、「一度きれいにすること」よりも「きれいな状態をキープすること」が大切です。
そのためにも、「今できることを、今やる」という意識が大きな違いを生みます。
まとめ:片付けは「知る→考える→やってみる」で十分
整理整頓をうまく続けている人たちも、最初から完璧だったわけではありません。
大切なのは、「自分に合った考え方」を見つけて実行すること。
まずは今回ご紹介した3つの考え方を、ひとつでも取り入れてみてください。
– モノの役割と期限を考える – 使う場所にモノを置く – 完璧を求めず、気づいたときに直す
これらを意識するだけで、片付けへのハードルがぐっと下がります。
気軽に始めて、心地よい暮らしへの一歩を踏み出してみましょう。
「やらなきゃ」ではなく、「ちょっとやってみようかな」からで大丈夫です。
今日から、あなたのペースで片付けを始めてみませんか?