片付けが「苦手」なのは、あなたのせいじゃない
「片付けなきゃ…」と思っているのに、気づけば部屋が散らかっている。
そんな自分にがっかりしてしまったり、「私ってだらしないな…」と落ち込んでしまった経験はありませんか?
でも、安心してください。
片付けが苦手なことは、決して恥ずかしいことではありません。
実は、片付けに対して苦手意識を持っている人は、意外と多いものです。
SNSで見るような整った部屋にあこがれつつも、現実は散らかり放題…。
そんなギャップに悩む方は、あなただけではないのです。
片付けが続かない理由は、「性格がズボラだから」ではありません。
むしろ、「やり方が自分に合っていない」「ハードルが高すぎる」ことが原因になっていることがほとんどです。
そこで今回は、「片付けは苦手だけど、少しは何とかしたい」「無理せず、気軽に始められる方法が知りたい」という方に向けて、簡単に始められる3つの片付けのコツをご紹介します。
どれもすぐに取り入れられる、やさしい方法ばかりです。
完璧を目指さなくても大丈夫。あなたのペースで、できるところから始めていきましょう。
コツ①:「1か所だけ片付ける」と決める
完璧を目指さないことが、長く続けるコツ
「今日は一気に部屋を片付けよう!」と意気込んだはいいけれど、途中で疲れてしまって結局中途半端になってしまった…。
そんな経験、ありませんか?
片付けがうまくいかない一番の原因は、「最初に頑張りすぎてしまうこと」です。
広い範囲を一度に片付けようとすると、思った以上に時間も体力も消耗しますし、途中で投げ出したくなってしまうのも当然です。
そこでおすすめしたいのが、「今日はここだけ」と小さな範囲を決めて片付ける方法です。
たとえば、
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テーブルの上にあるものだけを整理する
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キッチンの引き出し1段分だけ整える
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ソファに置きっぱなしの衣類だけ片付ける
「小さな達成感」を積み重ねよう
こうした“1か所限定の片付け”なら、たった5分〜10分でも取り組むことができて、達成感も得やすくなります。
しかも、「やりきった!」という気持ちは、小さな自信へとつながります。
続けていくうちに、「次はこっちもやってみようかな」と自然と行動の範囲が広がっていくこともあります。
片付けが苦手な人こそ、「少しずつ、確実に」がいちばんの近道。
まずは“1か所だけ作戦”で、自分にやさしいスタートを切ってみましょう。
コツ②:「使っていないもの」に気づく習慣をつける
「なんとなく残してある物」を見直してみる
気づけば、家の中に物が増えている。
そして、どこに何があるか分からなくなり、探し物ばかりしている…。
そんな状態が続いている場合、「使っていないのに、なんとなく残してあるもの」が原因かもしれません。
人は、使っていない物にも「もったいない」「いつか使うかも」という気持ちを抱きがちです。
でも、その「いつか」は、なかなかやってきません。
本当に必要なものなら、すでに日常的に使っているはずです。
まずは、「最近これ、使ったかな?」と自分に問いかけてみましょう。
たとえば、
・半年以上袖を通していない服
・キッチンで眠っている便利グッズ
・書類の山の中に埋もれた保証書
「使っていないかも…」と気づけただけで十分です。
無理に捨てなくても大丈夫。まずは“気づくこと”から始めましょう。
“使っていない物”を見える化する工夫
また、「使ってない物チェック」を習慣にするコツとして、こんな方法もあります。
・洋服のハンガーをすべて逆向きにかけ、着たら元に戻す(使ってない服が一目でわかる)
・キッチン用品に日付シールを貼っておく(最後に使った日が見える)
そうすることで、「しばらく使っていない物」が自然と浮かび上がってきます。
“使っていないもの”に気づくだけで、家の中の「手放してもよさそうなもの」がクリアになります。
無理せず、少しずつ、心と空間に余白をつくっていきましょう。
コツ③:「戻す場所」を決めておくだけでもOK
「しまう」より「戻す」の発想でラクに
片付けがうまくいかない原因のひとつに、「物の置き場所が決まっていない」という点があります。
たとえば、
・スマホをその辺に置いて、あとで探し回る
・リモコンが行方不明になって、いつも探している
・郵便物がどんどんテーブルの端に積み上がる
これは、「しまうのが面倒だから」ではなく、「どこに戻せばいいかが決まっていない」から起きていることがほとんどです。
そんな時は、「しまう場所」より「戻す場所」に注目してみてください。
「しまう」=収納する、片付ける、という意識だと、ハードルが上がります。
でも、「戻す」=定位置にポンと置くだけ、という感覚なら気軽です。
たとえば、
・玄関に鍵や財布用のトレイを置く
・テレビの横にリモコン専用のカゴを置く
・キッチンの一角に郵便物トレイを設ける
こうした小さな「戻す場所」を用意するだけで、出しっぱなしの状態がぐっと減っていきます。
戻す動作がラクになると、自然と片付けが“めんどうなこと”ではなくなります。
さらに、家族がいる場合は「誰が見ても分かる定位置」を作るのがポイントです。
ラベルを貼る、場所を共有する、など小さな工夫で、全体がスムーズに回るようになります。
探し物が減るだけで、暮らしが整う
「定位置を決める」=「探す時間を減らす」ことでもあります。
自分の動線や使い方に合わせて、戻しやすい場所を見つけてみましょう。
まとめ|できたことを大切に、自分のペースで進めよう
片付けは、誰にとっても少しハードルのある行動です。
でも、完璧を求めなくてもいいのです。
・今日は1か所だけ片付けられた
・使っていない物に気づくことができた
・鍵の置き場所を決められた
それだけで十分。
小さな一歩を「できたこと」として、認めてあげてください。
片付けは、続けることで少しずつコツがつかめていくもの。
最初から全部うまくやろうとせず、「できることから」「自分に合った方法で」を大切にしましょう。
散らかりやすいのは、あなたが悪いのではありません。
あなたの暮らしと性格に合った“ちょうどいい片付け方”が、まだ見つかっていないだけかもしれません。
まずは今日、ほんの数分だけでも、小さな片付けをやってみませんか?
暮らしの景色が、少しずつ、心地よく変わっていきますよ。